永遠

気づいたらニートをしてから1年以上経っていた。市役所で手続きをして、国民健康保険国民年金、住民税、いろんな種類の年金を各月払ってきてたんだな、と実感した。健康保険書がペラペラの紙になったことに驚いた。今まではプラスチックだったのに、急に心もとない紙のカードになり、何ヶ月後かに1回新しいのが送られてくる。正直一気に不安になった。

 

それからも元々正社員で勤めていたところでアルバイトとして働き、なんとなくいつかは他のところで正社員するのかな?でも今じゃないかも、と考えて気づいたら2020年はまさかのコロナで世界的に外出自粛、渡航禁止、時短営業、リモートワーク、マスク。思ってもみない事態に、今まで経験したことのない感覚に飲み込まれていった。

 

これは歴史の教科書に載るんだろうなぁ、と。現代社会の教科書に載る出来事の中にいるってこんな感じなのかな?とか、すごくふわふわとしか考えられなかった。

マスクをつける生活が普通になった。

 

マスクが手に入らず、高騰した。100枚入り1万円、そんな価格でマスクが売られていた。

 

朝方5時ごろに最寄駅のドラッグストアで、まだ薄暗い中で人がマスクを買うために15人ほどが店の前に並んでいたのを見た時はゾッとした。平日のこんな朝から人がマスクを買うために並ぶんだな、どうしよう、こんな世界になったのか。そんな気持ちだった。

ティッシュや生理用品が品薄になるとニュースがあると、スーパーの棚から消えた。結局それは誤報道ですぐに解消されたけれど、でも買い占めてしまう人の気持ちもわかるかもしれない。不安な気持ちがそうさせてしまうのは仕方のないことだと思う。

アルコールティッシュやスプレーなどは半年ほどは品薄な状態が続いていた。日頃アルコールのウエットティッシュをよく使っていたので、手に入らなくて少し不安な気持ちだった。マスクは実家から送られてきたので、足りなくなることはなかった。

 

コロナが流行してから1年後、2021年も相変わらずコロナは流行している。そして私も未だにニートでいる。